過敏性腸症候群と鍼灸(針灸)マッサージ治療

過敏性腸症候群とは

腸そのものには何も異常がないのに、腹痛を伴う便秘や下痢(便通異常)が長い時間続く病気を「過敏性腸症候群」といいます。

下痢や便秘は日常生活に良く見られる症状で、日常生活への影響もそれほど大きくありません。ところが、過敏性腸症候群では、腹痛を伴う下痢や便秘が長時間続いて、が異質や仕事などに支障をきたすようになります


過敏性腸症候群とは厳密には「腹痛を伴う、下痢便秘が1年のうちあわせて12週以上続く」場合と決められています。

過敏性腸症候群の3つのタイプ

過敏性腸症候群には、次の3つのタイプあります。

下痢型

腹痛を伴う下痢が続き、排便の回数が1日に3回以上と多くなります。

便秘型

腹痛を伴う便秘がづきます。

下痢、便秘交代型

例えば、3~4日排便がでない状態が続いたあと、下痢をするというように、腹痛を伴う下痢と便秘を交互に起こす症状です。
なお、腹痛だけで、便通異常だけのものは、分類的にはその他の機能異常の胃腸疾患として分類されます。

過敏性腸症候群の特徴

検査をしても原因となる異常が見つからない。

色々な検査をしても腹痛や、下痢、便秘の原因となるような、器質的な異常がが認められない。

若い女性に多い

過敏性腸症候群の患者さんは先進国で急増しており、文明病の一つといわれています。患者さんの年齢、性別を見ると若い女性に多く、高齢になるほど少なくなります。

腹痛は部位が一定せず、漠然としています。

「ココが痛い」というように、痛むところを特定できません。「お腹の張り」「腹部不快感」「腹部膨満感」というような漠然とした症状を訴えます。

睡眠中は症状がでない。

寝ている間に、腹痛、下痢、便秘などの症状で目が覚めることはありません。

精神的ストレスと過敏性腸症候群

内臓の働きは、意志と関係しない自律神経により支配されていますが、強いストレスは中枢神経系に変化を起こし、さらに腸管神経にも影響を及ぼします。すなわち自律神経がバランスを崩し、内臓の働きが乱れやすくなります。もともと精神的に影響を受けやすい性格の人は、精神的はストレスの影響が内臓に及びやすいとされています。

さらに、過敏性腸症候群では、腹痛や下痢、便秘などの便通異常から更なる精神的ストレスになり、ますます症状が悪化する悪循環に陥ることがあります。そのため生活の仕方やストレスの対処法なども合わせて症状が軽いうちに適切な治療を受ける必要があります。

過敏性腸症候群と鍼灸(針灸)マッサージ治療

過敏性腸症候群はストレスなどの影響により自律神経が乱れ腹痛、下痢便秘とうの症状を引き起こしている病気です。鍼灸治療は自律神経の働きを整え、身体を副交感神経優位の状態にしていきます。身体全体の自律神経のバランスを整え、さらに患者さんに一人一人にの症状に合わせた経穴(ツボ)を選択肢しきめ細かい治療を行っていきます。

また、病院の通院しながら治療を受けられている患者様もいます。病院での薬物治療とあわせ鍼灸治療を行うことでより、効果を上げることもできます。鍼灸治療は副作用のない治療法です、安心して治療を受けていただけます。

過敏性腸症候群は直接的な治療以外でも日常生活のストレス解消などライフスタイルの改善が必要になってきます。院では自宅での施灸の指導、食事などの生活指導や、腹部のマッサージ法、呼吸法はども指導し症状の回復を目指していきます。